自分の仕事しかしない人って悪いのだろうか?
自分の仕事しかしない人って、ラクしているように見えてしまいますよね。
こっちはやりたくないのを我慢してやっているのに、何でアイツだけ・・
僕自身、「自分の仕事しかしない人」はたくさん見てきました。
むしろ、海外で働いていた頃はそんな人ばかりでした。
この記事では、僕の経験から導き出した答えというか仕事との向き合い方をあなたにもお伝えしていきたいと思います。
✔この記事からわかること
■自分の仕事しかしない人って害悪なのだろうか
■自分の仕事しかしない人との関わり方
本来、仕事とはどうあるべきなのか、僕の考え方をシェアしていきます。
仕事というよりも、今の職場がツラいと感じている方は「会社から逃げたい!次に失敗しないための正しい辞め方」を参考にしてください。
自分の仕事しかしない人って害悪なのだろうか
人情から言えば、自分の仕事以外でも積極的にやっていくべきだと思います。
でも、現実はそんなシンプルな話ではなくて、色んな駆け引きがあるんです。
まずは、僕の経験を踏まえて「自分の仕事しかしない人」とはどういうことなのか説明していきます。
【大前提】会社としてやるべきことは明確化されなければならない
まず前提となる話として、企業は従業員に対して業務分担を明確にする責務があります。
業務分掌とか、業務基準書とか名前があるのですが、ある程度の企業にはこういった書類が必ずあります。
その中で、その部署や役職がやるべき仕事が明記されています。
どこまで仕事をしなければならないかは各人決まっていて、それぞれが役割を果たせば会社はまわるというのが理想なんです。
会社に対しては、そうなるように仕組み化することを求められています。
聞いたことある方もいると思いますが、近年多くの企業に求められるISO認証などでも、ここらへんがしっかりチェックされます。※ISOとは国際標準化機構のことで、国際規格を最低限満たすことが大企業の取引先選定の前提となってきます
まず大前提として、「自分の仕事しかしない」は悪いことではなくて、理想とする姿であるということは知っておいてください。
助け合いをするかどうかは人それぞれ
とは言え、実際は業務分担が不明瞭な仕事ってたくさんありますよね。
そこで、主体的に行動できるかは人それぞれだと思います。
- 自分が関わった以上最後までやり切りたい人
- 親切で優しい人
- 余計なことせずにその場をしのぎしたい人
- とりあえずラクしたい人
色んな人がいて企業が成り立っています。
先ほど説明した通り、本来は業務分担が明確されていなければならないので、担当外の仕事を強制することはできません。
ただし、見ている人はちゃんと見ています。
上層部からすると、企業の穴をしっかり埋めてくれる人は貴重な人材です。
目先の給料は変わらないと思いますが、昇進や昇給など長い目でみると差が出てくるはずなので、それが見込めるかどうかを重要視しましょう。
一部のブラック企業では、そういった頑張る人材を無慈悲にこき使うだけというケースも散見されています。
あえてやらないことが評価につながることもある
企業に対して業務分担を明確にすることが求められているのを踏まえると、「自分の仕事以外もする」というのが全て正解ではありません。
例えば、自分の仕事以外にも手を出してしまうということは、あなたの上司もそこに巻き込まれることになります。
上司からみれば、余計な仕事で責任を負いたくないですよね。
他にも、あなたが仕事を抱えることで残業時間が増えてしまうと、それはそれで問題視されてしまいます。
むしろ、要領良くやってくれる社員の方が、上司から見て評価される人材となることも多いので、その点注意してください。
さじ加減は難しいですが、上記のような側面があるのも事実なので、頑張っているのに評価されないと悩んでいる方はもう少し広い視野で考えてみましょう。
具体的にどうしたらいいのか知りたい方は「真面目だけでは評価されずに損します!高い評価を生み出す仕事術とは」を読んでみてください。
「自分の仕事しかしない」が悪い結果につながるケース
担当外の仕事をすることが必ず報われると言うのは難しいですが、「自分の仕事しかしない」が確実に悪い結果になるパターンはあります。
以下3つのパターンには陥らないように気を付けてください。
✔「自分の仕事しかしない」が悪い結果につながる状況
- お客様(後工程)に迷惑をかけてしまう
- 手が空いている時間をダラダラ過ごす
- 言われたことだけをやる指示待ち
それぞれ説明していきます。
お客様(後工程)に迷惑をかけてしまう
最終的にお客さんへ迷惑かけてしまうならば、たとえあなたがやるべき仕事ではなくても推し進めていく必要がありますよね。
迷惑をかけられたお客さんからすれば、誰がやるべき仕事かは関係がなくて、窓口となるあなたが悪いという評価になります。
お客さんと言われるとピンとこない仕事をしている方もいると思いますが、そういう方は「後工程」と置き換えて考えてみてください。
どんな仕事でも、そのアウトプットを待っている次の手番の人がいると思います。
その人たちに迷惑が掛かってしまえば、やはりあなたが悪いになってしまうんです。
このケースに該当する場合は、広い意味ではあなたの仕事と言える側面もあります。
なので、「自分の仕事しかしない」というスタンスでは絶対に良い結果に繋がらないので、主体的に行動しましょう。
手が空いている時間をダラダラ過ごす
仕事をしていると、暇な時間ってあると思います。
毎日、いつ何時もめちゃくちゃ忙しいっていうのは少数派です。
このヒマな時間をダラダラ過ごすのは、長い目でみて損しかありません。
仕事から学ぶことはたくさんありますよね。
実際に仕事を通して、できないことができるようになったり、新しい知識やスキルを身に付けたりといった経験があるはずです。
「何もしないで給料もらったぜ!ラッキー」なんてチープな発想をしていると、頑張っている人との間に気付いたら埋められない差ができています。
どうせヒマなんだったら、自分の仕事じゃなくても進んで引き受けましょう。
それは相手のためじゃなくて、自分のためになります。
言われたことだけをやる指示待ち
ここまで色んな視点を書いてきましたが、色々考えた上で自分の仕事しかやらないという判断に至ったならば、それは良いと思います。
良くないケースは、思考停止して指示待ち人間になってしまうことです。
「自分のやるべき仕事=指示された仕事」になっている人は、言い換えると代替えできる人材ということです。
言われたことだけをやる人は、アルバイトで良いわけです。
わざわざ、正社員にして高い給料払う必要ありませんよね。
会社に何かあった時は、真っ先にリストラ候補になってしまうかもしれません。
言われたことをやるにしても、自分で考えて咀嚼することで、学べることはたくさんあります。
先ほどと同様に、指示待ち人間には成長がありません。
もし今指示待ちになっているという自覚があるのならば、早いうちに改善しておかないと取り返しがつかないことになりますよ。
自分の仕事しかしない人との関わり方
見方を少し変えて、ここからは自分の仕事しかしない人が近くにいた場合、どう接するべきなのか考えていきましょう。
先に答えを言ってしまうと、放っておけば良いです。
じゃあ、「なぜそうするべきなのか」をもう少し詳しく説明していきます。
仕事をやらせようとするのは間違い
繰り返しになりますが、自分の仕事をしないというのは、相手の自由であって悪いことではありません。
無理矢理、相手に仕事をやらせようとすることの方が間違っています。
どうしても相手に仕事をやらせたいのならば、まずは業務分担を明確にして相手の業務範囲をはっきりさせる必要があります。
もし業務範囲なのにやっていないことがあれば、相手は「自分の仕事しかしない人」から「自分の仕事なのにやらない人」に変わるわけです。
これは単純に怠慢ですから、極端な話で解雇の事由にもあたります。
やるべきことをやっていない人にやらせるのは当たり前ですよね。
やるべきことをやっている人に、それ以上求めるのは間違っているという話です。
不要な人材であれば無視する
じゃあ、どうすればいいのかですが、相手は間違っていないので、無難にやり過ごすしかありません。
でも、安心してください。
あなたが頑張っていることは、後々必ず報われます。
ここが重要なポイントです。
仕事の力量や社内の信頼など、自分の仕事しかしてこなかった人とは、比べ物にならない差が生まれています。
覚えておいて欲しいことは、ラクしている人は短期的にお得に見えますが、最終的には大損することになります。
相手とは無難に付き合っていきましょう。
あなた自身が最終的に幸せになればそれで良い話であって、他人は関係ないので、気にせず頑張っていけば良いんです。
しわ寄せがあなたに集まってしまい、大変になっているという方もいると思いますが、その場合は以下2つの理由しかありません。
- 周囲がやるべきことをやっていない
- 会社の業務分担がおかしい
繰り返しですが、やるべきことをやっていないのは論外なので、上司に相談するなどして改善させる動きをとりましょう。
会社の業務分担がおかしいのは色んなケースがありますが、突き詰めるとブラック企業なので、職場を変えるという選択も検討した方が良いです。
自分の会社に疑問があるなら「働きやすい職場環境を見つける方法」を読んでみてください。
自分のことだけの人をあなたが気にする必要ない!
繰り返しですが、「自分の仕事しかしない人」は間違いではありません。
その人の考え方なので、それ自体は良い悪いではないんです。
ただ、あなた自身の成長を考えた時に、「自分の仕事しかしない」と決めつけるのではなく、主体的に仕事に取り組んでいく方がおすすめなんです。
僕自身、そんな風に考えて仕事に取り組んできました。
以前、社会的にブラック企業の問題が盛り上がった時がありますよね。
その時に、うちの会社でも職場環境の改善に取り組もうということで、社員に活動をするように話が降りてきたんです。
上司から「誰かリーダーで仕切ってくれる人いるか」と問いかけられて
「いやいや、上司が仕切れよ」とみんな思っている中で
僕が思い切って手をあげました。
当時の僕といえば仕事でおおきな実績もなく、評価もずっと真ん中かそれ以下でした。
言われた事を真面目にこなして自分なりにがんばっていましたが、高い評価はもらえない人間だったのです。
でも、この思い切った行動がターニングポイントになりました。
勇気を出して手をあげた日から、本業の合間を縫ってみんなから不満をヒアリングしたり、上司と改善策について議論したりして徐々に職場を変えていきました。
結果だけ見れば微妙だったかもしれませんが、会社を挙げて注力した活動だったので上司の注目度も高く、真面目に取り組んだ僕の姿勢は素直に評価してもらえました。
そういうのを積み重ねて、組織の中で自分の重要性を高めていったんです。
みんなが嫌がっていた仕事だったのですが、そういうところにこそチャンスがあるんだなと実感しました。
いつ報われるかは分かりませんが、見ている人は見てくれているので、周囲と比べずに愚直に努力していきましょう。
あなたが幸せになればそれでいいんです!