もう全てをめちゃくちゃにしたい
目の前が真っ暗で何もかもが嫌になってくる
「暴れたい、壊したい、叫びたい」
実際にそうする人は少ないと思いますが、それぐらいストレスをため込んだ経験がある方は結構多いのではないでしょうか。
そんな時にきちんとした対処法をしっていると立ち直りも早くなります。
今回は僕が何度も経験して試行錯誤してきた対処法を紹介していきます。
✔この記事から分かること
■ストレスが限界の時に見えるサイン
■即効性のあるストレス対策
■長期的に自己ケアする方法
ストレスを感じることなんて、絶対に誰でもあることです。
それをうまく対処できるようになれば、職場やプライベートなど色んなシーンでうまく立ち回っていけますよ。
ストレスが限界の時に見えるサイン
まずは自分がどんな状態なのか正確に把握することから始めましょう。
そのためには、ストレス原因や体と心が発する警告サインを知っておくことが重要です。
現代のストレス要因
現代のストレス要因は日常生活で相互に関連しており、人々の心理的な負担を増加させていると考えられています。
どれか一つという話ではなく、様々な要因が複合的に絡んでいることが多いです。
その中でも、大きく5つに分類できます。
- 仕事上の要求と負荷の増加
- 人間関係の問題
- 経済的な困難や不安
- 健康問題や疾患への対処
- ソーシャルメディアの過剰な使用やデジタル疲労
仕事上の要求と負荷の増加
最初のストレス要因は仕事です。
近年、グローバルな競争が激化し、企業や組織は効率性と生産性の向上が求められています。あなたの職場でもそうではないでしょうか。
結果として、僕たち従業員には仕事上の要求と負荷が増える傾向があります。
長時間労働、厳しい締め切り、過度な責任、絶え間ないメールや連絡の洪水などが、ストレスの原因となります。
コロナをきっかけにリモートワークが始まり、逆にノートPCとポケットWi-Fiでどこでも仕事ができる環境になった方もいるのではないでしょうか。
こうなると、仕事とプライベートのバランスが悪化していき、更なるストレスを引き起こす要因となります。
仕事のストレスは、身体的な症状(頭痛、胃の不快感)、心理的な症状(イライラ、不安、無気力感)、行動の変化(食欲変動、社交活動の減少)などを引き起こします。
人間関係の問題
人間関係における問題も、外せないストレス要因の一つです。
職場内の人間関係はもちろんですが、僕の周りを見ていると家族関係で悩んでいる方がすごく多いです。
家族内のコミュニケーションの欠如、価値観の相違、衝突や争い、離婚や別居などが様々なストレスの要因がなります。
もちろん、仕事でも、上司や部下、同僚とうまくやって、取引先ともうまくやって、気が休まる時はありません。
周囲から見てうまくやっているようでも、本人は相当なストレスを抱えているというのは良くある話なんです。
人間関係のストレスが原因で、心理的な症状(不安、抑うつ、怒り)、身体的な症状(疲労、睡眠障害)などを引き起こすことがあります。
経済的な困難や不安
自分の将来が不安というストレスもあります。
シンプルに今をやり過ごすのが精いっぱいで、綱渡りな生活では心穏やかに過ごすことはできませんよね。
雇用の不安定性、経済的な困難、低賃金、借金などのプレッシャーは、将来への不安や生活の安定性に対する懸念を引き起こし、心理的なストレスをもたらします。
こういったストレスは、心理的な症状(不安、抑うつ、無力感)、身体的な症状(頭痛、胃の不快感、疲労)、行動の変化(消費の削減、社会的な活動の制限)などを引き起こすことがあります。
健康問題や疾患への対処
若い人には共感しにくい、というか経験が無いので分からないかもしれませんが、健康上の問題も大きなストレスになります。
また自身だけでなく、家族の健康問題や疾患への対処も、心身に負担をかけます。
病気やケガへの対応、慢性的な疾患の管理、介護の責任、身体的な制約などは、心理的なストレスにつながるのです。
介護うつなんて言葉も少し前に流行っていたと思います。
また、健康に関する不安や病気の予防、医療費の負担などもストレス要因となります。
健康関連のストレスは、心理的な症状(不安、抑うつ、不安定な感情)、身体的な症状(疲労、睡眠障害、身体の痛み)、行動の変化(医療機関の訪問頻度の増加、健康行動の変化)などを引き起こすことがあります。
ソーシャルメディアの過剰な使用やデジタル疲労
最後のストレス要因は一番現代ならではのものです。
ソーシャルメディアやデジタルテクノロジーの普及は、私たちの生活を便利にしてくれる一方で、大きな副作用も与えることが分かってきています。
ソーシャルメディアにおける社会的な比較やプレッシャー、情報の過剰摂取、オンラインハラスメントなどは、心理的な負担を引き起こし、デジタル疲労やストレスをもたらすことがあるんです。
これは言われてみれば心当たりある方も多いのではないでしょうか。
これらによって、心理的な症状(不安、抑うつ、孤独感)、身体的な症状(頭痛、睡眠障害、目の疲れ)などを引き起こすことがあります。
体と心が発する警告サイン
次はストレスが積み重なった時に、あなたの身体や心が発するサインについて説明していきます。
ここで説明するものに複数当てはまるようであれば、それはストレスが限界に近くなっているサインかもしれません。
- 身体的な症状:頭痛、胃の不快感、筋肉の緊張、慢性的な疲労、睡眠障害
- 感情の変化:イライラ、不安、怒り、悲しみ、無気力感、情緒不安定
- 認知の変化:集中力の低下、判断力の欠如、思考の混乱、記憶力の低下
- 行動の変化:過食や食欲不振、社交活動の減少、興味や楽しみの喪失、不眠症
- 生理学的な変化:血圧の上昇、心拍数の増加、免疫機能の低下、消化器系の問題、免疫疾患の悪化など
どれか一つでヤバいという話ではありませんが、いくつか心当たりがあれば、今回この記事を読んでいる意味があったと言えるかもしれません。
これから対処法についてもしっかり説明していきます。
暴れたい、壊したい、叫びたいと感じる時の心理状況
ストレスが溜めこんでいけば、どんな人でもやがて限界はやってきます。
人がストレスの限界を迎えた時にどんな心理になるのかを説明します。
大きくは3つのパターンに分かれます。
- 抑圧された感情の爆発
- 焦燥感と無力感
- 制御の喪失感
抑圧された感情の爆発
ストレスや負荷が長期間にわたり蓄積されると、抑え込まれた感情が爆発的に表出することがあります。
これは、イライラや怒り、欲求不満などの感情が強くなり、制御しきれない状態に至ることを意味します。
ストレスが限界に達すると、日常的に抑え込んでいた感情が一度に解放され、暴力的な言動を引き起こす可能性があります。
これは程度の差はあれ、ストレスがたまった際に多くの方が当てはまるパターンだと思います。
焦燥感と無力感
一方で、ストレスが蓄積されると、焦燥感や無力感が高まることもあります。
ストレスの負荷が重くなり、解放される気配がない状況において、自己制御やストレスの緩和が困難になります。
いわゆる、うつ状態です。
周りに迷惑をかけないという意味では良いですが、この状態になると立ち直るのにも時間がかかるので注意が必要です。
制御の喪失感
ストレスが限界となる心理状況では、自己の感情や行動を制御する力が低下していると感じられます。
ストレスが増えると、思考や判断力が鈍り、自制心や冷静さを保つことが難しくなるわけです。
このような状態では、自分自身や周囲の状況に対する理性的な対応が制約され、感情や衝動に支配されることがあります。
自分でも考えられないような不自然な行動をしだすので一番ヤバいパターンです。
即効性のあるストレス対策
ストレスの限界に達した状態はすぐに対処する必要があるのは言うまでもありません。
まずは、即効性のあるストレス対策を説明していきます。
✔即効性のあるストレス対策
- ストレス原因を取り除く
- 第三者に相談する
- マインドフルネス瞑想
それぞれ説明していきます。
ストレス原因を取り除く
魔法のような対処法を期待した方はごめんなさい。
でも、真っ先にやらないといけないことはストレス原因を取り除くことです。
何をやってもストレスの原因が解決されない限り、永遠にその要因に悩まされ続けることになりますよね。
例えば、仕事の負荷が大きすぎることに悩んでいるならば、時間管理、優先順位の見直しができているのか等、改善できることがあるかもしれません。
家族との関係で悩んでいるならば、家族と真剣に話をしたことがあるのか、自分の言動とかに原因があるのではないか等、考えてみるべきことが残っているかもしれません。
まずはストレス原因を軽減できないか考えてみるのが非常に重要です。
ここをすっ飛ばして、ストレスに苦しんでいる人はすごく多いです。
職場や仕事が嫌でしょうがない・・
じゃあ、転職すればいいじゃん。って僕は思ってしまいます。
もちろん、色んな事情で仕事辞められない人がいるのは分かっていますが、8割方の人は辞められるのになぜか辞めない人です。
別に転職をする必要は無いのですが、言いたいことは多くの人はストレスに悩んでいるけど、その原因を取り除こうと取り組んでいる人は少ないんです。
第三者に相談する
いったん原因を考えた結果、自分では対処しようがないこともあると思います。
そうすると、ストレスに対してどうやって上手く処理していくのかという話になってきます。
一番良いのは、家族や友達などの第三者に相談することです。
誰かに相談して自分が抱えている思考や感情を外に出すことで、心の重荷が少し軽くなるはずです。
これは感覚的な話だけではなくて、心理学的にも解放感やクリアリングの効果が得られることが知られています。
さらに、人に相談すると客観的な意見をもらえることもあるので、さらに思考を深めて気付きを得られるチャンスにもなります。
もしかしたら、具体的な解決の糸口が見つかるかもしれません。
一方で、恥ずかしくて誰にも相談できないとか相談する相手がいないと悩む方も多いと思います。
それであれば、匿名で相談できる以下のようなサービスもあります。
うららか相談室
「ビデオ」「電話」「メッセージ」「対面」好きな方法で相談可能
匿名での相談も可能なので、病院に行くほどではない方が気軽に利用できる環境を整えています
国内最大規模で利用者増加中
こちらのカウンセラーは、有資格者のみで登録には厳正なチェックが入るので、類似サービスに比べてカウンセラーの質が高いのが特徴です。
もちろん、年齢、性別、資格などニーズに合わせて、400名以上のカウンセラーの中から指名可能です。
プロに相談するので、的確なアドバイスがもらえる点もメリットですね。
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マインドフルネス瞑想
もう一つ即効性のある方法を紹介しておきます。
それは「マインドフルネス瞑想」です。
なんだそれ?胡散臭いと思った方も多いと思いますが、瞑想は科学的にストレスを低減する効果があることが分かっています。
2011年にハーバード大学でスリーマイル島刑務所の受刑者に対して瞑想トレーニングを実施した実験があります。
結果、攻撃性や怒りの自己評価が低下し、ストレスへの対処能力が向上しました。また、短期の再犯率も低下したと報告されています。
2013年、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の実験では高ストレスな業務環境で働く参加者にマインドフルネス瞑想を実施してもらいました。
脳のMRIスキャンを観察した結果、瞑想によって脳のストレス応答を調節する神経回路が活性化することが確認されています。
実際に、ストレスの知覚が減少し、注意力と作業効率が向上したことも報告されています。
やり方は以下記事でまとめています。誰でも簡単にできるので、一度記事を読んでみてください(10分ほどで読めると思います)
暴れたい、壊したい、叫びたい衝動を抑える対処法
即効性のある方法を先に紹介しましたが、やっぱり長期的に強いメンタルを身に付けておきたいですよね。
そのための方法はズバリ、自己ケアを徹底することです。
自己ケアとは言い換えると、日常生活の質で健康的な習慣を取り入れることです。
✔自己ケアの方法
- 食事
- 睡眠
- 運動
このラインナップを見れば、日常生活という表現がしっくりくると思います。
食事
普段食べるものが大事というのは分かっていると思いますが、あなたが考えている以上にメンタルに大きな影響を与えます。
必要な栄養素が不足していると、脳の正常な機能や化学物質のバランスに悪影響を及ぼすことがあります。
バランスの取れた食事を摂ることは、メンタルヘルスを保つために重要です。
また、食事の質は私たちの気分やエネルギーレベルにも影響を与えます。
砂糖やカフェインの摂り過ぎは、一時的なエネルギーアップをもたらすかもしれませんが、その後のクラッシュやイライラ感を引き起こす可能性があります。
一方、健康的な食事は持続的なエネルギーを提供し、安定した気分を促すことがあります。
たんぱく質や食物繊維を豊富に含む食事は、血糖値の上昇を緩やかにし、エネルギーレベルを一定に保つ役割があります。
食事がどれだけあなたの人生にインパクトがあるのか、どう変えていけば良いのかについては以下記事でまとめております。
睡眠
寝不足だとメンタルが不安定になりますよね。
そんなときに強いストレスを感じれば、普段なら平気でもコロッとやられてしまいます。
睡眠もまた非常に重要な要素なわけです。
逆に質の高い睡眠を取ると、ストレス低減効果があることも分かっています。
2015年にカルフォルニア大学が行った、睡眠不足とそうでない2グループでストレス応答の関係を調べた実験があります。
結果、睡眠不足の被験者はコルチゾールのレベルが高くストレス誘発のタスクに対する心拍変動も高かった一方で、十分な睡眠をとった被験者はストレス応答が抑制されていました。
毎日、質の高い睡眠を取るだけでストレスに強い心になっていきます。
とは言え、睡眠の世界は奥が深くここでは書ききれないので、以下の記事を参考にしてください。
運動
運動をすると、気分が上向いたり、気分転換できたりした経験はないでしょうか。
科学的にも運動はストレス低減効果があることが知られています。
2011年、ストックホルム大学で運動とストレスホルモン(コルチゾール)の関係性を調べた実験があります。
結果、30分間の有酸素運動をすることで、何もしていない人よりもコルチゾールのレベルが低下してストレス感も低減されることが分かりました。
社会人になると、普段から運動している人は少ないと思いますが、その効果は絶大です。
また、運動習慣を手に入れれば、ストレスだけでなく身体も鍛えられるので一石二鳥です。
まずは以下の記事を読んで、誰でも簡単にできる運動から始めてみるのがおすすめです。
「暴れたい、壊したい、叫びたい」からの脱出は長期戦です
今の時代に生きている以上、ストレスから逃げることはできません。
それでも、それをうまく処理したり、低減したりすることは可能です。
今回の記事では、そういったテクニックやそもそもの土台作りから説明させてもらったつもりです。
なかなかすぐに変わっていくのは難しいかもしれませんが、意識して取り組めば少しずつ状況は良くなっていきます。
とりあえず、もし今ストレスの限界に近付いているならば、誰かにSOSを出して下さい。
誰にも相談できないなら、匿名で利用できるサービスも世の中にはあります。
≫
そこで立ち止まって悩んでいても何も解決しないので、何かしら前に進んでいくという姿勢が大切です。
ぜひ、この記事をきっかけに前向きに変化してもらえれば嬉しいです。